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ペット飼育の薦め

ペットと旅行へ行こう

家族全員で旅行に行こうと思った時、まず悩むのは、旅行中のペットのお世話です。選択肢としては、親族や友達などに預かってもらうか、近所の動物病院やペットホテルに預かってもらうなどの方法があります。
しかし、外出慣れしていて、お留守番よりもいつでも家族と一緒にいたい、と思うペットであれば、思い切って一緒に旅行に連れて行くことも考えてみませんか?

日程・行程を考える

ペットと旅行をするなら、ペットも一緒に楽しめる旅行にしなくては意味がありません。たとえば、遊園地のようなテーマパークに行っても、多くの場合、ペットは入場できません。愛犬を野原で思いっきり走らせてあげたり、海辺で水遊びをさせたり、ペット同伴のイベントなどに参加するような目的の旅行にしたほうが、より楽しいはずです。まずは旅行の目的を考えましょう。
次におおまかな旅行スケジュールを立ててみます。ペットは人よりも長時間の移動に慣れていません。乗り物や見知らぬ土地はペットにとって大きなストレスがかかります。ペットと一緒に旅行する際の目的地は、普段より近場を選択し移動時間を長めに計算しておきましょう。また休憩のタイミングを普段よりこまめに取ることも大切です。

病気の予防をきちんとしよう

旅行に連れて行くかどうかに関わりなく、ペットを飼う上で基本的なこととして、旅行前にはワクチンの接種やフィラリア予防、ノミ・ダニの予防など、予防できることは確実に行っておきましょう。住んでいるエリアと旅行先では流行している病気も異なりますし、旅行でストレスがかかっているときには病気に対する抵抗力も低下している可能性があるからです。
例えば、山の中には危険な病原体を持ったダニが潜んでいるかもしれません。病気をもらってしまったらせっかくの楽しい旅行も台無しです。もし心配であれば、旅行に行くときにはかかりつけの獣医師に前もって相談されることをお勧めします。また、万が一旅先で病気やケガをしたときのために、旅行先に一番近い動物病院の電話番号を控えておくとさらに安心です。

しつけをしっかりとしておきましょう

旅行する時に特に重要なしつけが以下の3つになります。

1、ケージ内で静かに落ち着いていられる

電車やバス、飛行機などの公共機関に乗るときにはキャリーバッグやクレートでの移動が義務付けられていますし、ホテルでの宿泊はケージ内であることもあります。その場合、キャリーバックやケージ内が安心できる快適な空間と感じるようであれば、知らない場所、知らない人が周りにいても、ストレスを最小限に抑えることができます。

2、トイレを人が望むタイミングで行うことができるようにする

移動時でも、宿泊先でもトイレの場所は決められた場所でするのがマナーです。ペットシーツを必ず持ち歩き、それを敷いた上で飼い主さんが声をかけるタイミングでトイレができることが理想的です。シーツの上でできない場合には、飼い主さんが排泄物の処置を必ず責任を持って行いましょう。

3、知らない人やペットが近くに来ても興奮したり吠えたりしないようにする

よく「ケージみたいな狭いところに閉じこめるから、吠えるのでは?」という声を聞きますが、必ずしもそうではありません。ケージの中が快適な環境と感じれば、落ち着いて移動ができ、リードにつながれただけの無防備な状態のほうがかえってパニックになる場合もあります。適切なケージやキャリーバッグはペットにストレスがかからない落ち着けるスペースになるように設計されているので、ケージに慣れさせることによって、飼い主さんもペットもお互いに不快感を感じることなく、旅行ができるようになります。

マナーを守りましょう

旅行先でもそうですが、周りの人が皆、動物好きとは限りません。嫌いな人もたくさんいるでしょう。犬を連れて歩く時には「隣の人は犬が嫌いかも…」という考えを持って、行動するようにしましょう。

特に守らなければならないルールは
・ペット立ち入り禁止のところには入らない
・トイレは決められた場所でする(マーキングさせない)
・公共の場を連れて歩く時にはリードを短く持つ
などです。

日本でペットと旅行をするという行為は、まだまだ完全に文化として定着していません。しかし、最近では、航空会社がペットの輸送サービスを開始し、ペットと一緒に泊まれる宿泊施設も増えつつあるので、今後はペット同伴の旅行がもっと増えることと思われます。
その際には、公共の場所での「しつけ・マナー」が必須となります。それをきちんと身につけさせ、ペットとの旅行を楽しみましょう。